新製品企画の意図など

昨日販売開始した接点送信機とモーションセンサーの商品企画の意図について書き留めておきます。

1.電池式接点入力送信機 ETM506J-2

元々当社にはソーラー発電式の接点送信機STM250JTという製品があったのですが、全く光が取れないところで使いたい、というあるお客様の提案から生まれました。ある機器の稼働状況を知るためにお使いになり10年程度メンテナンスフリーにしたいとのことです。特定小電力無線の接点送信機は各社から出ていますが、接点の変化をほぼリアルタイムに無線出力し、920MHz帯で、電池交換が10年不要、というのは他にないようです。不特定多数のお客様向けに電池容量を大幅に拡大して汎用の商品としました。

2.電池式無線モーションセンサー(標準検出タイプ) ETM509J

EnOcean方式の人感センサー(英語ではOccupancy sensor)は、EnOcean GmbH社から天井取り付けタイプと壁取り付けタイプの2種が発売されています。その他国内メーカからも各種出ていますが、どれも製品仕様は似通っており、ソーラー発電式で「焦電型赤外線センサー」を人の在・不在を検知するために使用しています。「焦電型赤外線センサー」の動作原理は、赤外線の発光体(多くは人体)がそのデバイスの表面を横切ることを検知します。つまり「動いたこと」を検知するので「動かない」と検知しません。単純にこれを人感センサーとして用いると人がいないと誤認することがあるということです。トイレの個室でじっとしていると照明が消えた経験をお持ちの方がいらっしゃるでしょう。つまり在・不在検知のためには無線送信するタイミングのアルゴリズムに調整・カスタマイズが必要なことが多々あるということです。

そこで当社では、「焦電型赤外線センサー」の出力をそのまま、無線出力するようにしました。人を検知するアルゴリズムはゲートウェイ側、お客様が適宜開発・調整できることになります。その反面、無線出力が増えて電力を消費するのでソーラー発電をやめる代わりに大容量のリチウム電池を搭載し交換もできるようにしました。

製品名も「人感センサー」「Occupancy sensor」ではなく、「モーションセンサー」としました。

2017.12.6

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