About TMP006, TMP007

赤外線温度センサーを企画している際に、TI社のTMP006, TMP007が「非推奨品」の表示を見つけて気になったので問い合わせてみました。

「非推奨品」とは”NRND”(Not Recommended for New Design)のことで、製造中止のためこれから新規製品には使おうとするな、ということのようです。

よって赤外線センサーは他社製品を検討することにしました。

PS. ブレークアウト基板とか結構出回っていますが、これで製品企画している人にこういう情報は流さないんですかね。賢い技術者は自衛するしかないんでしょう。

センサー・インタフェース考

主なセンサーデバイス(半導体やMEMSのチップ)はUART, I2C, SPI等の各種シリアルインタフェースを備えています。センサーデバイスが小さくなって半田付けも難しくなったので「ブレークアウト」と称するセンサーデバイス+アルファしか乗っていない小基板が出回るようになりました。この「ブレークアウト」から電線を引き出すため、普通は「半田付け」をしますが、主にソフトウェア技術者はあまり半田付けなどやりたくないので、半田付けが必要ない、コネクタで接続するブレークアウトが出てきました。代表例を挙げますと(入手性に難のあるマイナーなものも含まれます)

Seeed社のGroveシステム

http://wiki.seeed.cc/Grove_System/

Sparkfun社のQWIIC

https://www.sparkfun.com/qwiic

Digilent社のPmod

http://www.digilentinc.com/Pmods/Digilent-Pmod_%20Interface_Specification.pdf

MikroElektronika社のmikrobus

https://download.mikroe.com/documents/standards/mikrobus/mikrobus-standard-specification-v200.pdf#search=%27mikrobus+spec%27

各社とも規格を公開していますが、主だったセンサーモジュール(ブレークアウト)はその会社が揃えてしまうので、センサーモジュール(ブレークアウト)を供給するサードパーティが育たず、どの規格も各社の囲い込みツールになっています。

もう一つの大きな課題は、電気的・物理的な仕様を合わせたところでその上位のプロトコルが煩雑・種々雑多で共通化が困難なことです。ここが技術者の腕の見せ所でビジネスにもなるところですからしばらくはこのまま統一インタフェースが現れることもなく時が流れて行くのでしょう。

新製品企画の意図など

昨日販売開始した接点送信機とモーションセンサーの商品企画の意図について書き留めておきます。

1.電池式接点入力送信機 ETM506J-2

元々当社にはソーラー発電式の接点送信機STM250JTという製品があったのですが、全く光が取れないところで使いたい、というあるお客様の提案から生まれました。ある機器の稼働状況を知るためにお使いになり10年程度メンテナンスフリーにしたいとのことです。特定小電力無線の接点送信機は各社から出ていますが、接点の変化をほぼリアルタイムに無線出力し、920MHz帯で、電池交換が10年不要、というのは他にないようです。不特定多数のお客様向けに電池容量を大幅に拡大して汎用の商品としました。

2.電池式無線モーションセンサー(標準検出タイプ) ETM509J

EnOcean方式の人感センサー(英語ではOccupancy sensor)は、EnOcean GmbH社から天井取り付けタイプと壁取り付けタイプの2種が発売されています。その他国内メーカからも各種出ていますが、どれも製品仕様は似通っており、ソーラー発電式で「焦電型赤外線センサー」を人の在・不在を検知するために使用しています。「焦電型赤外線センサー」の動作原理は、赤外線の発光体(多くは人体)がそのデバイスの表面を横切ることを検知します。つまり「動いたこと」を検知するので「動かない」と検知しません。単純にこれを人感センサーとして用いると人がいないと誤認することがあるということです。トイレの個室でじっとしていると照明が消えた経験をお持ちの方がいらっしゃるでしょう。つまり在・不在検知のためには無線送信するタイミングのアルゴリズムに調整・カスタマイズが必要なことが多々あるということです。

そこで当社では、「焦電型赤外線センサー」の出力をそのまま、無線出力するようにしました。人を検知するアルゴリズムはゲートウェイ側、お客様が適宜開発・調整できることになります。その反面、無線出力が増えて電力を消費するのでソーラー発電をやめる代わりに大容量のリチウム電池を搭載し交換もできるようにしました。

製品名も「人感センサー」「Occupancy sensor」ではなく、「モーションセンサー」としました。

2017.12.6