試作段階なので定番中の定番、Arduino Unoを選択。
Self-powered Internet of Things
先週こんなニュースがありました。
Facebook、IoT(モノのインターネット)向けSDKをリリース
さっそくArduino Yunを入手してEnOcean<->Facebook(?)に接続できるまで頑張ってみようと思っています。
「スター・トレック」というタイトルになる前は「宇宙大作戦」だったと思う。カーク船長に助言・苦言を言い続けたミスタースポックことレナード・ニモイ氏が亡くなった。最後のツイートがいい。
A life is like a garden. Perfect moments can be had, but not preserved, except in memory. LLAP
(人生とは庭みたいなもの。完璧な瞬間は訪れるものの保存はできない。記憶の中以外は)
ニモイ氏はスポックそのままで逝かれた。
注)LLAP:Live long and prosper.彼が演じたバルカン人の挨拶らしい。生き生きと長生きしましょう、くらいの意味か。
今更ながら言葉って大事、と思います。
重要な決断を迫られたとき、ふと思い浮かんだ言葉や耳に入ってきた言葉で決めることってありますから。
あとは「支えになる言葉」です。決断とは行かないまでも、後ろを向いてたりうつむいているとき「前を向こうよ」と背中を押してくれる言葉でしょうか。
ここでは私の人生の岐路に出会ったいくつかの言葉を紹介します。
1) Think Different
言わずと知れたアップルのキャッチフレーズ。人と同じじゃ進歩がない。人と違っててもいいんだよ。と語りかけてくる気がします。
2) Stay hungry, stay foolish
Steve JobsがStanford大の卒業式のスピーチをこれで締めくくって有名になりました。金持ちやおりこうさんじゃ世の中変えられない。「自分にも世界を変えられる可能性あるじゃん!」って誰もが思えたら素晴らしい。
3) Never stop exploring
登山グッズのメーカーのキャッチフレーズらしい。「一度や二度挫折したからって何だ!」って言う山男の心意気が伝わってくる。山登りって人生なのね。
面白くなってきたけど長くなるのでまたいつか。
前回まで、ゲートウェイの主にハードウェアのラインアップについて書きました。
ゲートウェイとは異なるプロトコル、つまりEnOceanとその他のプロトコルをつなぐためのものなので、ソフトウェアについて触れないわけにはいきません。
一括りにソフトウェアと言っても、
1)ゲートウェイそのものを規定するソフトウェア
2)ゲートウェイの出力、つまりセンサー・スイッチから上がってくるデータを受けるソフトウェア。クラウドとかサーバで動くものです。
3)クラウド・サーバからデータを受けて表示する、もしくはアクションを伝えるヒューマンインターフェースを受け持つソフトウェア。これを細分化すると、PCやスマホ、タブレットのOS、アプリケーション、ブラウザ等になります。
それぞれの要素がそれぞれの事情を抱え、思惑もあり、なかなか「これで決まり」とはなりそうにないですが、当社のようなリソースが少なくて、大手企業への影響力が弱い企業が、埋没せずに、下請けにならずに、独立して事業展開しようと思えば、「仕様がオープンなもの」を選択せざるを得ません。
と言う条件を加えると、以下の回答になります。
1)ゲートウェイはオープンソースのハードウェア・ソフトウェア。具体的にはArduinoベースか、Linuxベースになる。
2)クラウド・サーバはお客さんが用意してくれるならそれでよし、そうでなければLinuxベースになります。
3)ここがやっかいなところですが、PCからスマホ、タブレットへの流れから、OSはWindowsからiOS、Androidに移行しつつあります。ところが前者はアップルの、後者はグーグルの支配下から逃れられません。
そんな状況の中、最近Firefox OSで動くスマホがKDDIから出たのでこれに注目しています。スマホ上で動くアプリケーションは全てHTML5で書く、ということです。
HTML5で書いておけば、OS依存から逃れられる。つまりアップルやグーグルの支配から逃れられる可能性が見えてきた、ということです。
というわけで、しばらくHTML5から目が離せません。
前回、無線LANゲートウェイについて書きましたが、その他にもご要望がある度にいろんなゲートウェイを作ってきました。
1)LANゲートウェイ
Ethernetにつなぎます。ハード的には送受信とも大したことがないのですぐつながるように思われがちですが、一番厄介なのがそこに載せるプロトコルです。EnOceanのシリアルプロトコルであるESP3をTCP/IPに載せることを基本として、お客様毎に、HTTPに載せてWebアクセスしたり、SMTPでメールを飛ばしたり、というようなことをカスタマイズして対応しています。
2)リレースイッチ
ゲートウェイのジャンルに入れていいものか迷いますが、接点出力を持つものです。EnOceanが照明等ビルオートメーション分野で普及しているため接点ははずせません。この延長でDALI(Digital Addressable Lighting Interface)があります。
3)3Gゲートウェイ
今後有望と思われるゲートウェイです。用途が高齢者見守り、簡易セキュリティ、農業関連、インフラ監視、等々多岐に渡ります。
以上が当社で対応可能なゲートウェイです。
EnOceanをやっていると、リレースイッチの問い合わせが多くあります。
欧米でもEnOceanは照明やブラインドなどの制御に使われるのが一般的だからですね。
汎用的に作るより、お客様に合わせてカスタマイズした方が最適なものができそうなので、イージーオーダー的なアプローチをしてみることにしました。標準モデルを使ってもらって、丈や袖を詰めて、ボタンをつけかえてネームを入れる、という具合です。
今回からしばらく「ゲートウェイ」について書くことにします。
ここで「ゲートウェイ」とは、異なるプロトコルをつなぐ装置、のことを言います。EnOcean無線が「ラストワンマイル」(注)の規格であるのと、マイナーな無線プロトコルであるのとで、EnOcean製品を扱い始めてすぐゲートウェイの問題が表面化しました。レストランにあるオーダーベルはボタンを押して限られた範囲に音と表示が届けばいいですが、これだけやってるわけにいかないですから。
開発者向けにはPCに挿して使える受信機、USBドングルタイプのUSB400Jがあるのですが、実際に運用する際にPCを24時間専有して稼働させるわけにはいかない。そこでインターネットにつなぐために、EnOceanの情報を有線LAN、無線LAN、携帯網(3G~)へつなぐ専用のハードウェアを企画することにしました。
まずどれから着手するかですが、決める観点としては、実現の容易さ(←絵に描いた餅では意味ない)、使いやすいか、そして価格、でした。この時点で3Gは候補から落ちました。なんせ技術的にも調達するにもハードルが高かった。(ところが最近状況が変わってきたので次回以降にそこらへんの事情を書くことにします)
次に有線か無線かですが、作る側からするとそれほど差はありません。本体コントローラから見てデバイスの見え方はハード的にもソフト的にも大きくは変わらないからです。価格の面で言えば、モジュール単体で見れば無線LANの方が多少高めですが、既にどこにでもアクセスポイントはあるし、有線はケーブル代や工事などが必要で場所も固定されるのでトータルで見ればコストは互角でしょう。
ただ一点決定的な違いが、無線LANは情報機器に詳しくない人が最初に物理的に接続するのが難しい、ということです。有線ならコネクタを挿すだけで、それ以上の設定はメーカがソフトウェアで頑張ればいいのですが、無線だと最初の接続がうちの母親のような全くの素人にはできない。
と言うわけで、無線LANゲートウェイは悩みに悩んだ末、Webサーバを内蔵してWebブラウザで設定する今の方式に落ち着きました。これなら技術サポートがお客さんと同じ画面を見ながら電話で指示できますから。
(注)ラストワンマイル:マイルというのが米国発祥の言葉であることを匂わせますが、世界中に張り巡らされたネットワークの一番端っこ、という意味です。ここはあまりに数が多く、しかも仕様が千差万別で標準化がなかなか進まないところです。今やIoTと言う言い方をして、大手メーカがここを狙い始めています。
無線をやっているとネットワークとかそのプロトコルの知識が欠かせません。
通信技術って、自分だけ知ってても役に立たないし、せっかく得た知識は広めよう、ということで、こんなページを作ってみました。
お役に立てれば幸いです。