一般論を並べるのはここまでにして、今何を考えているか一端を披露しようと思います。
1)エナジーハーベスト無線、EnOceanの今後
エナジーハーベスト無線で送れる情報量はかなり限られます。「ドアが開いた・閉じた」「人が前を横切った」「温度はXX℃」程度です。ソーラーセルの効率は徐々に上がるにせよすぐ動画を送れるような劇的な変化は見込めません。
EnOceanからLPWA版も出ましたが、全国に設置して誰でも使えるようにするというような動きはありません。point to pointの使い方です。当面はEnOcean発祥のヨーロッパで普及した照明制御含むビルディングオートメーションか、日本から普及し始めたassisted living、日本語では「高齢者見守り」のジャンルが普及していくことでしょう。これらジャンルでのプレーヤーはほぼ出揃って普及活動をしていますので、当社が敢えてこのレッドオーシャンに入っていくことはありません。
とはいえ、EnOceanの公式ディストリビューターなので、部品供給、設計サポート、啓蒙活動等の業務は今まで通り続けます。
2)当社の今後の活動につきまして
特定小電力のエナジーハーベスト無線を続けて見えてきたことがあります。
ひとつにお客様からの無線化への期待、ニーズは根強いということ。そして無線化しても電源ケーブルが残るのは片手落ち、つまり低電力化して電池化、エナジーハーベスト化が避けられない、ということ。
我田引水ではありますが、センサーの無線化、並行して低電力化、の方向性は間違っていなかったということです。
というわけで引き続き、物理世界から取れる情報の種類を増やし、質を上げ、論理の世界に送り込んでいくのが当社の使命と再認識しているところです。
次はもう少し具体的にお話ししましょう。