無線のトラブル

最近、無線が飛ばない、繋がらない、時々切れる、等々の相談を受けるケースが多々あります。最近特に多いのがBluetooth Low Energy(以下、BLE)のトラブルで、スマホがBLEを受信できて、そのアプリを作るのも以前に比べると容易で、チップやモジュールが手に入りやすく電子工作レベルでも扱えるようになった、等の理由によるものでしょう。

ところが、プロとして製品に組込んで販売する場合、安定した通信を保証したい場合には注意してほしいことがあります。

それは送受信の両方に責任を持てる人を(自社他社に限らず)アサインするべきと言うことです。対スマホだと割り切らないといけないケースが出てきますが。より具体的に言えば、同一人物(同一組織)が送受信に責任を持てるような体制を作ってから開発・設計をスタートすべきと言うことです。それには同じメーカ・代理店から送受信モジュールを購入し、同一人物がFAEとして面倒を見ることができる体制にするのが基本でしょう。ときどき「BLEが分かる技術者を付ければ大丈夫だろう」みたいなことを言う人がいますが、送受信それぞれのチップ・モジュールのハード・ファームの詳細を把握してなおかつ異なるベンダー間の課題を解決できるような人がいるわけがありません。偶然、その問題が解決することはあるでしょうが、どんな問題が起きてもいつでも解決可能かどうかは分からない。技術確立をする前に、もしくは技術確立をするのと並行して商品企画を進めるのは否定はしませんが、コスト優先で扱いにくいチップもしくは送受信のメーカが異なって両方面倒を見ることができない体制で進めるのは危険だと言うこと。

無線に関する仕事のクオリティを上げ、自分たちは他の仕事に専念できるような体制を取るべきです。

ここまで

 

 

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