前項では主に作る側、事業者側の視点でIoT商品企画の悩みを書きましたが、次に使う側、マーケット側から商品を見て見ます。技術的な視点は外しませんが。
1)センサー自体を移動するか否か
センサーを人が持って移動するか、移動体(車とか)につけるか、というような視点です。「ウェアラブル」とか生体情報の観測とかいうジャンルもあるにはありますが、スマホがこれだけ普及してしまうと人に新たに別のセンサーを持ってもらうのはかなり骨が折れそうです。車載センサーは当然大手が考えているはずなので、ここではひとまず「センサーは移動しない、どこかに据え付けて使うもの」を前提とします。
2)観測対象は環境かモノか人か
この判断が大きく商品を左右すると考えています。「環境」とは温度、湿度、照度、気圧、騒音、ガス、放射能、埃、等々を指します。「モノ」とは、設備の稼働率、劣化度合いを知るために消費電力や振動などを測定することを意味します。建築物や害獣対策もここに入るでしょう。
最後に「人」とは人の行動、つまりどこかを通過した、混雑度合い、行列の長さ、等々を知ることです。
通信事業者にとって上記はどれも共通でしょうけれど、我々のような直にお客様に接している事業者はどういうお客様に使ってもらおうとしているかで商品が大きく変わってくると思います。