Wi-Fi接続に挑戦(2)

前回、安価なWi-Fiモジュールと言っていたのはESP-WROOM02というモジュールです。今や情報が溢れているのでググってみてください。

このままだと1.5mmピッチの面実装が必要なので、開発時には2.54mmピッチの「ブレークアウト基板」と称する小基板を入手するのが一般的です。ここではマイクロテクニカ製のものを使いました。

WiFi-UARTモジュール ブレークアウトボード実装済み [BB-ESP-WROOM02]

他にもUSB変換チップや電源が一緒に載ってPCとケーブルで繋ぐだけの開発用ボードも各社から出ているので用途に応じて選べばよいでしょう。

説明書類を参照しながらブレッドボードに載せたのが下図。繋いだのは電源/GNDとTX/RXだけです。

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電源は3.3V出力のACアダプタ、USB I/Fはシリアル変換チップとケーブルが一体になったものを使いましたがお手持ちのもの、入手しやすいものを選べばよいでしょう。

いよいよ電源を投入して、ターミナルソフト(ここではTera term)でbard rate = 115200、改行コードを送受信ともCR+LFにして”AT”とキーを叩けば、”OK”と応答が返ってくるはずです。
terminal

ここまでくればPCからWi-Fiモジュールが制御できますからWi-Fi接続はあと一歩です。

今日はここまで。

Wi-Fi接続に挑戦(1)

EnOcean無線からインターネットに出るにはいくつか方法があります。

(1) 有線LAN(Ethernet)
(2) 無線LAN(Wi-Fi)
(3) 3G/LTE等携帯網

のどれかを選ぶのが一般的でしょう。技術的・費用的なハードルは

(1) < (2) < (3)

の順に難易度が上がるのが従来の常識だったのですが、昨今Wi-Fi環境が充実してきたのとびっくりするような価格の無線モジュールが出てきたので

(1) ≒ (2) < (3)

と言っていい状況になっています。そこで次回から安価なWi-Fiモジュールを使ってWi-Fi接続するところまでご紹介しようと思います。

Bluetooth…

さっきkonashiを入手してLチカ動かしたばかりの超初心者ですが。

iPhoneでアプリが動いていないとkonashiと通信できないのが痛い(このアプリでなく何か方法はあるのかもしれないが)。こちらからアクションを起こす使い方なら許せるのだが、konashiに繋いだセンサーから上がってくる情報をスマホに随時取り込むような使い方ができない(しづらい)。スペック読めばわかるんだろうが買って試す方が早いこともあると思って何も下調べせず買って動かした今回は拙速だったか。

konashi側にメモリ積むなりこのアプリ以外の何らかの解決方法はあるんだろうが少々熱が冷めてしまった。次はWROOMでWi-Fiに挑戦してみるか。

konashiが来た

「Bluetoothはやらないのか」
「スマホと繋いでくれ」
等々の話に逆らい続けるのが難しくなってきたのでまずは実用になるのか検証を始めることにしました。手始めにスマホ(とりあえずiPhoneで十分と思う)に簡単に繋がると定評のあるkonashiを手に入れました。
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右は付属のボタン電池CR2032です。文字面がプラス、文字のない方がマイナス、konashiの電池ホルダに”+”とあるので電池の上下はこのままで、konashiに装着したのが下写真。
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早速初期動作確認を行います。手元のiPhoneにApp Storeからkonashi jsというアプリをダウンロードしてきます。
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アプリを立ち上げUserを選択すると次のような画面が出る
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ここではmonakazさんを選択すると次
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まずはLチカ(LEDチカチカ)を選択
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まわりにあるkonashiを探す、を押すと、、、以下は誰でもできるでしょう。ここでkonashiのLEDがチカチカすればWeb->iPhone(Apps)->konashiは正しく動いています。

今日はここまで

 

「環境発電無線」の使い道

最近、自分のやってきたことや考えをまとめる機会が何度かあり、EnOceanのような「環境発電無線」について振り返ってみました。

ここで言う「環境発電無線」とは、電力が安定せず、かつ片方向通信のため衝突(collision)による消失があることを前提とする無線通信のことを指します。

通信を確実にするには双方向通信が有利なのは間違いないのですが、エナジーハーベスターを電源とするノード側の電力を節約するためEnOceanでは片方向通信を基本としています。送信しっぱなしで受信側からのACKを待たない方式です。こういう通信方式でも実用になる使い方がいくつかあって、

①受信されたかどうかを無線以外の方法で知ることができる使い方
②受信したかどうかがそれほど問題にならない、大勢に影響ない使い方
③長期間受信されなかったら「異常」と判断する、という使い方

などです。

①は例えば照明スイッチです。照明をつけたいとき無線スイッチを押すと照明が付く。これがすなわち受信されたということ。万が一付かなかったらもう一度押せばいいことを前提としています。ブラインド・シャッター・空調なども同じことです。

②は環境モニター、例えば温度・湿度・気圧・照度等々です。受け取れたら前回の値を更新しますが、送信がひとつやふたつ抜けたところで大勢には影響ない、という暗黙の了解の元に使われています。インフラの監視も同類でしょう。

③は独居高齢者の見守りなどです。例えばトイレや冷蔵庫にドア開閉センサーを取り付けておくと、最低でも1日に数回は正常に生活していることが観測できるはずで、家の中にいるのに1日中何も反応がないのは異変だ、というような使い方です。または携帯物や同伴者が自分から一定距離・一定時間以上離れたらアラームを出すような使い方も考えられます。

いつもぼんやり思っていることを文字に起こすと考えがくっきり明確になりますね。

 

IoT考

今や携帯型ガジェットはスマホに集約されてしまったが、その本質は「時間の消費(浪費)」、つまりヒトの活動時間をいかに奪ってできるだけ多くそこから金を巻き上げるか、であろう。

片やIoTはモノに常時くっつくわけで、「(時間を含めて)資源の最適配分」が本質ではないかと考えている。無から有を生み出すクリエイティブさは感じられないがサルの自慰からは抜け出られるということだ。人類が一歩でも進歩することは歓迎だ。

と言う訳で、その昔メインフレームでメインフレームを設計して嬉々としていた時代を思い出しつつ、IoTでマネージメントの最適化を図りつつIoTの世界を構築していくことに自分の生涯を費やすことになるだろうと予想している。