何のために仕事をしているか、じっくり考えたことはありますか?
生活しないといけないし、かと言って金を稼ぐことだけを目的にしていては仕事に気持ちが入らないだろうからこれから一生選んだ仕事とつきあっていけるか不安だし。
学校を卒業したての頃は、ともかく就職することしか頭にありませんでした。起業など選択肢に入れられるほどの能力も知識も経験も人脈も資金もないし今からやり直してもそうなるでしょう。
ところが、ある程度の資金と経験と知識とガッツ(?)で起業したら、今度はだんだん何を目指して仕事をしているのかよく見えなくなってくる、そういう時期がやってきます。
規模を追求して大金持ちになりたいわけでなし。儲かったら儲かったで嬉しいだろうけど単純に金持ちになりたいだけなら株式か為替のデイトレードした方が資金効率はよさそうに思われる。モノづくりは手間暇かかって人も動かさないといけないのでかなりしんどい。
というわけで、気持ちを支え、持続させるために、経営理念が大事、というお話です。
スティーブジョブズ氏が元気な頃、NHKのインタビューに答えているところを見たことがあります。彼曰く、「テクノロジー=コンピュータと人間との接点を追求している」。マッキントッシュでマウスやビットマップディスプレイを実現したところから始まって、iPodのクリックホイール、iPhone/iPadのマルチタッチパネルディスプレイ、等々、彼が目指し追求し続けたものの一端が伺えます。洗練されたユーザーインターフェイスを追求する集団から次に出てくるApple Watchにも興味が持てますね。
そのアナロジーからすれば、私はこう答えます。
①「仮想と現実をつなぎます」
これは仮想世界のインターネットと現実世界のセンサーネットワークをつなぐことを意味しています。
②「給電の必要なものと環境発電をつなぎます」
電池不要のセンサー・スイッチの世界と、電力会社から電源供給を受ける受信機の世界を無線でつなぐことを意味しています。
③最後に「人と人をつなぎます」
日本は世界的に過去に例のないスピードで高齢化、地方の過疎化が進んでいます。また大企業から弾かれたまだ働きたい人々が多くいます。または家から出ようとしない若者が溢れているようです。彼らを最先端のテクノロジーの力で結びつけたい。
これが今の経営理念の原型です。