昨日、青色LEDを開発した三氏がノーベル賞受賞との報道あり。
そのうちのひとり、カリフォルニア大学の中村教授については、過去日亜化学工業に在籍中の業績やその後の特許紛争で紙面(TV面?)を賑わせていたので皆がよく知っていると思う。
私は電子材料に関してはド素人なので直接の業績に関してうんぬんすることはできないし、しない。ただその頃私は製品開発の技術者で、毎年毎年特許出願件数達成のノルマで苦しんでいたのと、今や経営者の端くれでもあるので、会社で、従業員が、仕事として、出願する特許およびその権利については一言申し上げたいことがある。
「これから将来、君が考える成果物の権利は全部私のものだよ」
入社前に、仕事を始める前に、こんなこと言われて、一生懸命考える人はいないのではないか。世間知らずのヒヨコが騙されることはあるかもしれないし、よそでもやれる自信が持てなければ目の前の給料に屈してしまうかもしれないが。
会社にいるうちに、もしくは生きているうちに、実現するかどうかわからないことを人生を賭してやり抜こう、という気持ちは私には湧かない。
片や、経営者のマインドとしては、「給料誰からもらってるんだ?誰のお陰で好きなことやれると思ってるんだよ?」という思いもある。
研究者・技術者は単純な従業員ではなく、共同経営者、のマインドで仕事ができる、してもらう、ような仕組みが必要だと思う。契約ではっきり謳えばいいだろうが、その中身も会社と個人が折半するようにして納得ずくで取り掛かるとか、が必要だろう。
これも経営者と技術者の関係の永遠の課題と思われる。
(大学や研究機関はよく知らないのでこれにもコメントはできません)