展示会中に頂いた質問に対する回答など

先日展示会中に沢山頂いた質問への回答を書きました。

今回はその続きです。

(1) EnOcean製品を作りたいのだがアライアンスに入る必要はありますか?

結論から申せば、アライアンスに入らないでEnOcean応用製品を開発・製造・販売することは可能です。EnOceanの無線規格はISO/IEC14543-3-10という国際規格になっていますし、ERP,ESP,EEPという開発に必要なプロトコルの情報は公開されています。EnOcean製品を購入すると同時に特許やこれらのライセンスが付与されます。”EnOcean”の公式な認証は今のところありません。

アライアンスに入るメリットは、新しい規格に対して意見を述べたり、アライアンスメンバーだけに公開されている情報に触れたり、メンバー同士の交流ができることです。上位クラスになれば固有のIDを付与されてproprietaryな機能を追加することもできます。今後の認証プログラムの動向には注意しておく必要があります。

(2) EnOcean製品はどこで買えますか?

EnOcean社のリリースしている日本向け製品(無線モジュールなら国内規格を取得したもの)の入手先は、ローム(の代理店)、丸文株式会社、そして当社、の三社です。ロームは部品メーカ、丸文は半導体商社、当社はEnOceanのValue added distributer(付加価値を付けて販売する)という棲み分けになります。

ここで当社の強み、存在価値、を説明しておくと、EnOcean製品をそのまま供給するのは当然として、

a) 開発サポート、開発請負ができる

b) 自社オリジナルの完成品を開発・販売できる

ということでしょう。部品メーカ、半導体商社、が直接できないことです。

ここまで。

 

 

商品企画活動諸々

展示会が終わって、今週からそのフォローを始めますが、それと並行して今まで蒔いてきた種から芽を出させるべく商品企画を開始しています。

今日は地域行政の関連組織にお願いして、どんな商品が医療・介護・福祉関係に必要なのか、ヒアリングをしました。

話をしている中で、「無線機器の開発」を生業とする私と、「医療・介護・福祉」の現場を預かる方たちとの間には、関心事に大きな隔たりがあることを再認識しました。

結論から言えば、「困っていることを言ってください」では何も生まれない。こちらから「(無線を使うと)こんなことができるよ」というのを形にして見せて初めて「ここをこうしたら使える」「ここはいやだな」という意見が言える、ということです。

「欲しい」と思ってもらえるまでは辛抱、我慢の連続です。

今日はここまで。

展示会後のフォロー諸々

4日も事務所を空けると平常業務に戻すのが大変です。

さて明日から6月。展示会でお会いできた方々にもう一度詳しくお話しさせて頂こうとしているところです。

開発や製造を受託するものはここに書くわけにはいきませんが、当社自らがニーズを感じ取って自社商品を練り上げていく過程はできるだけ公開していくつもりでおります。

こんなものがあったら・・・こんなものができないか・・・等々の情報を歓迎します。早く期待に沿える商品を世に出すことが、それに報いることになると思っています。

では午後半日は休ませてもらいます。

PS.展示会場にてお披露目した「発電式マット型送信機」の動画をアップします。片足で踏んだ際の起電力で無線を飛ばして、受信機側のランプを光らせています。

ワイヤレスジャパン2015出展総括

ワイヤレスジャパン2015が5/27-29東京ビッグサイトで開催され、当社も単独で出展致しました。ご来場頂きました皆様、誠にありがとうございます。ご都合の関係でご来場頂けなかった皆様とも今後接点を増やしたく、別の機会を設けさせて頂こうと考えているところです。

さて、今回の出展にてよく聞かれたこと(FAQ)、私が気のついたことなど、ここに書き留めておこうと思います。

(1) エナジーハーベスト、EnOceanの知名度は以前に比べて格段に上がっている

来場頂いた方々の方から「EnOceanをやっておられるんですね」というような言われ方をするようになりました。以前は”EnOcean”って何?状態でしたから格段の進歩です。しかし中には発電マットを踏んでランプが付くデモをお見せすると「こんな電力が送れるんですか?」というような誤解を与えてしまい、今後の検討課題です。

(2) 「Bluetooth、Wi-SUN、DUSTと比べてどうなんですか?」という問いが多い

当社は、「Bluetoothはスマホで直接受信できるメリットがある反面、送信モジュールには当面電池が必要で、周波数の干渉も多く長距離は飛ばせない」、「Wi-SUNはHEMS関連である程度は普及するだろうが、価格や消費電力から家電メーカが採用したり電池レスのセンサーが実現できるかは不透明」、「結局は適材適所でしょう」と回答しています。DUSTについては知見がありません。

主に家庭内を狙った近距離無線はこのまま複数の規格が並行して普及していくことになると見ています。

(3) 「EnOceanの現在の採用実績は?今後普及の見込みは?」

これも(2)とほぼ同様で、「現在はEnOceanならではの用途で使われ始めており、今後は価格や使い勝手の勝負でしょう」、とお答えしています。Wi-FiやBluetoothのように大々的なアライアンスのブースは出していませんが、無線規格を公にする必要がない、送受信とも社内でクローズしているような使われ方から始まっています。異メーカとの相互接続性をアピールして採用していただける会社を増やすのは今後の課題と思います。

この規格が普及するかは、電池レスで無線スイッチや無線センサーが使え、しかも928MHz帯でつながりやすい(Wi-FiやBluetoothとの干渉がない、回り込みが期待できる)、ということにどれだけメリットを感じていただけるかだと思います。

とりあえずここまで。

 

久々の投稿

ワイヤレスジャパンが終わりました。ご来場くださった皆様ありがとうございます。ご都合悪くてお会いできなかった皆様とも接点を持つべく次の展示会はどこに出展しようか考えていきます。

さて、いろいろ記事を書きたいところですが、その前にここ1週間あまり放置したログをアップしてみます。

(1) 気温と湿度

150530_tempHumidTrend

 

※気温は一日毎に綺麗に山を作っていますが、湿度はあまり大きな変化はなかったようです。

(2) 大気圧
150524_pressTrend

 

(3) 照度
150530_luxTrend

※左の山から、日曜の午後、月、火、水、木、金、そして本日の土、です。火、水、とノイズがほぼないのは事務所が無人だったためでしょう。

 

では後ほど展示会を総括してみます。

 

5日分のログ

5日分のログが溜まったのでグラフ化してみます

1) 気温・湿度
150524_tempHumidTrend

2) 気圧
150524_pressTrend

3) 照度・・・朝から夕方にかけて徐々に暗くなっているのはセンサーを東向きの窓近くに置いているせいだと思いますが、部屋の中にセンサーを複数置いて同時に測ってみたいところです。150524_luxTrend

microSDに溜まったデータのサイズは5日で22MBくらい。上の4つのセンサー値を1秒間隔で記録していますが、容量的には3年近く入ります。たぶんこのまま数年放置はできるのでしょうが、いろいろ課題はあります。

1) データ量が多すぎて、処理するのに時間がかかる。何が知りたいかによるがもっと間引くことを考えていい。トレンドや気になるところを大雑把に掴んだあと、細かく調べていけるような仕組みが欲しい。

2) リアルタイムにデータが取れない。LCDに表示しているのでロガーの近くに寄ればわかるのですが。通信化、無線化が望まれます。

すぐには解決できないので、とりあえず展示会中の1週間放置してみます。

 

 

I2Cインターフェースのお勉強

先日も書いたように最近のセンサーはI2Cのディジタル出力をしているものが増えてきたので、I2Cを扱えるようにしておくと後々応用が効きます。

I2Cとはどんなものなのか勉強しながら実装していくにはどうしたらいいものかと考えていたら、いいものを見つけたので紹介します。

Seeed Studio社のSeeeduino V3はArduino Duemilanove互換機で、I2Cの扱えるGroveシステム用4ピンコネクタがメイン基板から出ているので、これをslaveとmasterとして使えばI2Cの動きをslave側、master側、両方から理解できます。seeeduinox2

 

スケッチはIDEをインストールするとついてくる、Wire>slave_sender(”hello”の文字列を送り出す)とWire>master_receiver(受け取った文字列をコンソールに出力する)を使いました。
hello

 

今日はここまで。

※Seeeduino V3はアマゾンで買えるようにしておきました。

 

 

 

 

今日はお休み

展示会準備のためブログの更新ができませんでした。

来週は月曜が事務所で準備作業、火曜が移動と設営、水曜から金曜まで展示会本番、のため一週間更新はできなさそうです。

Facebookはモバイルで更新できると思うのでもしご興味あるかたはそちらをご覧になってください。

https://www.facebook.com/toshi.hat

 

 

展示会が近い

今日は展示会向けの仕事を諸々やっておりました。

あとは会社案内に履歴書を書いてみました。

いよいよロガーを無線化します。展示会に間に合うように計画してきましたが、実際はどんな姿で登場しますか。

 

今日もログをアップ

4日間連続のグラフを上げておきます。

1) 気温(黄色が最新)
150520_tempTrend

2) 湿度(同上)
150520_humidTrend

3) 気圧(同上)
150520_pressTrend

気象の知識が乏しく的確なコメントができないのがもどかしいですが、こういうデータを蓄積すると農産物の生産量との相関が取れてビジネス的にも意味があるんでしょう。ありきたりで適当なコメントですいません。