IoTゲートウェイの構築方法

2017.9.27 created

ここでは「IoTゲートウェイ」の構築方法について記します。

まず言葉の定義ですが「IoTゲートウェイ」とは、各種センサーの情報を受け取って加工・処理し、クラウドやスマホなどの端末に受け渡す装置のことを指します。各種センサーとのインターフェース(以下I/Fと記す)、クラウド等へのI/F、そして情報処理のためのハードウェアとソフトウェアが技術要素になります。

センサーは千差万別であり、またクラウドへの通信手段も各種あるので、プロトタイピングには一定の「標準機」を持っておきたいところです。今までの経験や情報を総合すると、以下の構成なら大抵の今およそ考えられる要望は満たせると考えています。

(1)センサーデバイスはI2C I/Fを持つもの。
(2)ゲートウェイのハードウェアはRaspberry Pi。ここまで辿り着ければあとはLAN、Wi-Fi、3G/LTE等携帯網、LPWA、等どうとでもなります。
(3)ゲートウェイの制御ソフトウェアはNode-RED。IBMがIoT用に開発しただけあって、プロトタイピングのしやすさから実稼働までよく考えられています。Node-REDに習熟しておけばWindows/MacでプロトタイピングしたあとRaspberry Piとクラウドに移して実証実験、その後実稼働、と言うようなワークフローが比較的容易に実現できます。
(4)センサーとRaspberry Pi間のI/FはBLEやEnOceanなどの近距離無線か、有線ならUSBをお薦めします。GPIOも考えられますがI/F基板の入手性、保守性、今後の継続性に難ありと考えています。センサーデバイスのI/Fを近距離無線もしくはUSB I/Fに変換するコントローラにはArduino(互換機)をお薦めします。

と言うわけで、以上の構成を前提にプロトタイピングから実稼働まで紹介していくことにします。

2017.9.27