EnOceanの分析(2)

前回の続き。

技術的な課題の他に、海外製の無線機器を日本に持ち込む際に立ちはだかる大きな壁が2つあります。

一つは「電波法」。2つめは「電気用品安全法」。

「電波法」について。無線は地域(普通は国)に縛られた有限の資源なので、不動産取引みたいなもんです。他国の人が欲しいからと言って勝手に売るわけにいかない。ルールは国際機関が調整してくれるので世界共通になりつつあるが、なぜか日本はヨーロッパとも米国とも中国とも微妙に違う。ここらへんは歴史を紐解かなければならないので専門家に任せるとして。

「電気用品安全法」について。「電気用品の製造、輸入、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止する」のが目的の法律だそうです。

その昔、市場が未熟なときに粗悪な製品が作られたり他国から流入するのを防ぐ目的はあったのでしょうが、これだけ電気機器が氾濫して市場が成熟してくるとお上が規制するより市場の判断に任せたほうが万人のためになるのでは?という議論もありますね。粗悪な、危険な製品は売れないので参入できないはず、という理屈。警察や消防と同じく、何か問題があったらそのとき動く、というやり方の方が効率がいいでしょう。ただし消費者が、その製品が危険かどうか判断できる目は必要です。

他にEnOceanが普及してこなかった理由は大手企業が市場を占有していることもあります。(これは公なところでは書かない)

 

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Quicca

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