環境発電普及へのシナリオ

今年の1月、以下のようなことを書いていました。

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DIY=Do It Yourselfですが、主に「日曜大工」を指すようですね。

アメリカではDIYの文化が根付いているらしく、お父さんが休みになるとホームセンターでペンキや釘を買って家の補修に勤しむ、というのが一般的のようです。

私の父は大工道具を持っており、廃材で棚を作ったりしていたのを思い出します。男の子としては大きくなったら僕も大工道具が欲しいな~と思ったもんです。

実際はと言うと自宅の補修には全く興味がなくて、たまーに扉が緩んだのをドライバーで直したり白熱球が切れたのを交換するくらい。情けない主です。

代わりにやっているのが電子回路をいじくりまわすこと。このあいだはディジタルオシロを買って天にも昇るくらい嬉しかった。その昔は100万近くしたと思うが今や中国製で4万もしないんですよね。子供の頃、アナログのオシロを専門誌の譲りますコーナーで見つけてチッキ(って死語ですね。今で言う宅配)で取り寄せたりしてたのを思い出します。

電子部品って何万種類あるのかわかりませんが、この組み合わせは膨大で、ここに可能性を感じて電子回路の世界に足を踏み入れました。でも普通の人には敷居が高い。

私はもうちょっと上のレベル、レゴみたく、センサーとか電気器具とか買って組み合わせて使う文化がもうすぐそこに来ているのではないかと感じています。

ホームセンターでセンサーとかスイッチとか照明・チャイム・ネットワーク機器を買ってきて組み合わせて自宅をインテリジェントにする。これが少年の頃から夢見ていたビジョンです。

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ここからが10月。「メイカーズ」という動きが最近活発です。3Dプリンタが一般的になったり、スマホの普及で高性能な部品が安く手に入るようになってArduino/RaspberryPiなんて基板が流行ったり、諸々の条件が整ってひとりないし数名で自分の欲しい機能を持った製品を手軽に作れるようになりました。IoTというキーワードもあって、個々の製品がネットに繋がるようにもなってきています。

環境発電無線というジャンルはここにハマると思っています。もうそろそろブレイクしていい時期だと思います。

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大きいことはいいことか?

その昔、「大きいことはいいことだ」というCMがありました。知っている人は私と同年代以上でしょう。今年初めのブログにこんなこと書いていました。

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社長業が長くなってくると、何を目指して仕事をしているのか、自問自答することが増えます。

お客さんからの質問で多いのは

①従業員は何人ですか?
②資本金は?
③売上は?
④主力製品は何ですか?

そしてやっとその次に
⑤知的財産はどんなものをどれだけ持ってますか?
⑥開発実績は?

みたいな順番で聞かれます。私は別に規模を追求したくて会社経営しているわけじゃないんですが。

今まで世の中になかったものをいち早く製品化して世に問う。そしてお客さんの喜ぶ顔を見る。これに勝る喜びはありません。

サイズの大きい会社って今どんな状況にありますかね?

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大企業を2つ、中小企業を1つ経験して、早々に見切りをつけたドロップアウトな書き方です。大企業に勤務したいかベンチャーを起業したいかは、つまるところ何がやりたいかで違います。

最初から大きなリソースを動かせる特権を使って大きな仕事をしたいなら大企業で挑戦すればいい。もしくは優秀な人を見つけていつまでも金魚のフンに徹するか。今や安定は幻想と思うが。

でもゼロから1を生み出すような仕事をしたいなら大企業はしがらみが多すぎる。青色LEDは大企業や東大からは生まれなかったことを見れば想像できますね。

ベンチャーとていつかは方向付けしないといけない時期が来ます。規模を追求するのか、規模に関係なく新しいものを生み続ける覚悟をするか。

私の場合、今の時点で言えるのは早く会社を安定させろってことでしょうけどね。

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お金は使うためにある

今年の1月にこんなこと書いてました。

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また堅い話題ですが。

そろそろ社長業を始めて5年が経とうとしています。(2014.10.23現在5年と9ヶ月です)

いろいろ勉強になりますね。そりゃそうでしょう。社長になる人ってそんなに多くないですから。

この5年、いろいろ考え、悩みました。未だに回答が出せていないのが、何のために仕事をしているのか?

お金を稼ぐだけ、生活するためだけ、だったらバイトでもいいし、博打でも投資でも(極端に言えばもらっても)いいわけで。

じゃあやりたいことやればいいのか、というとそんなこと許してくれるほど社会は甘くないし、生活もしないといけない。

では社会貢献なのか、と言ってもそれは嘘くさい。考えれば考えるほどよくわからなくなってくる。

ひとつ回答に近づいているな、と思うのが、お金をたくさん持つことには意味はない、ということ。毎年資産のランキングとか出るけど、そこには意味を感じない。たくさん持ってたらなんなの?

お金は使うことに意味がある。どこに使うかに頭を使うべきだし、そこに人格や生き方が問われる、というのが当面の結論。

お金を意味ある使いかたをした結果が資産に現れる、と思えば、資産のランキングにも意味が出てくる。と思う。

=====以下、本日記載。

前の会社のことを毎日のように思い出します。

「成長のための資金調達が許されず、資産を減らすな、と言う条件で会社を経営したらどうなるのか?」

答えは「事業を畳んで残った資金で国債を買う」しか思いつかない。

今はオーナー社長なので、資産を1円も減らしたくない資本家マインドと、1円でも意味のあるところに使いたい経営者マインドが心の中で葛藤しています。

理想は、お金のことを考えないで、「今日は1日意味のある仕事をした」、と思って床に付きたい。

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それぞれの存在価値

今年の初めに書いたブログです。

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昨日は帰省している子供二人(あと一人いるけど)と家内とで焼き鳥屋に行きました。

そこで私は残りの人生を何に賭けているか、というような話をしました。

私の家族は飲むと結構こういうハードな話になるんですよね。

私の挑戦しているテーマは、

「自分自身が大企業に縛られないで生きていく。そしてそれを全国に仕組みとして提供する。」

そのやり方として、
①技術を囲い込もうとする大企業に対抗するため、オープンな規格を採用して推進する。

②経営者と被雇用者という硬直した関係ではなく、同じ目標を共有する人々に経営感覚を身に付けてもらって緩やかな事業体で事に当たる。塾みたくする必要あるかも。

③事業のテーマとしては「最小資源で人と人とを繋ぐ」。特に地方の高齢者と都会のニートもしくは仕事にありつけない人々とを結びつけるのは社会が必要としているいいテーマだと思う。その際にエネルギーも資源も最小で済ませる。

④これらのことを後進に実例として示して行く。

まだまだ荒削りですが、こんなことを子供たち相手にぶちあげました。

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ここから今日10/22です。大企業を2つ、中小企業を1つ、経験して、最後ひとりで会社を立ち上げて、といういろんな経験をした結果、それぞれの規模の会社組織の存在意義、価値、等々を身を持って知ることができました。

戦後の復興やネットバブルで急速に規模を拡大した会社は多かったと思いますが、ネットバブルも弾けたこの低成長時代にソフトバンクのような例外はあるにせよ、凡人が大企業を築く夢は持たない方が花でしょう。規模を追求していいことがある時代でもないと思いますし。

山椒は小粒で、、、など古臭いこと言ってもつまらないが、この歳になって見ると、「これから会社をどうこうする」というより、「ある技術者の生き様を見せる」ことの方が意味があるような気がしています。

もしこんな私に興味持てるようであれば繋がりませんか。

営業の面白さ、大事さ

今年の初めにこんな文書を書いていました。

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私は根っからの技術者ですが、会社立ち上げのさなかということもあって、最近はめっきり営業マンになっています。仕方なしにやっていても一生懸命やっているうちに面白さに目覚めた、という感じでしょうか。

大手企業の技術部門にいると、自分の技術を磨くことが仕事なわけで商品企画や営業部門とはたまに打合せはあるものの、どうしても他人事に思えがちです。しかし少人数で仕事をしていると、商品企画や営業活動が企業の生死を分けるので必死です。

ついこの間、よその会社の営業に面会を申し込まれたので時間を作って待っていたら時間になっても連絡がない。しかたないのでこちらから連絡したら近くにいることがわかり、玄関で待っていたら車を運転している顔を見たので事務所に引っ込んで待っていたら10分経っても入ってこない。また玄関に戻って見たら携帯で話し込んでたんですね。そんなにそっちが大事ならアポ取るな、と言ってその営業は追い返しました。こちらが他の会社に営業できた30分以上が無駄になったわけです。あまり人から厳しく言われたことがないのでしょうが、彼にはいい薬になったんじゃないでしょうか。

営業はちょっとしたことでも客を怒らせたら取引がゼロになるかもしれない厳しい世界です。また企画面では売れもしないものを作ったら開発費や在庫など金額的な損失も大きいですが、それまでの時間が無駄になります。

最近は、お客さんと直に接する時間が長ければ長いほどいい商品ができる気がするので、営業にも力が入ります。
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ここから本日。仕事柄、似たような境遇の方(つまりベンチャーとか中小零細企業の社長さん)とお会いします。技術畑を歩んでこられたか、根っからの営業畑だったのかは話していてすぐわかります。しかし小さな会社をやっていて思うのは、会社というのは技術や取引先も大事なことは間違いないが、営業力がほぼすべてを決める、ということ。いくらいい技術を持っていても、人材やネットワークを持っていても、売り込まないと始まらないわけですから。

というわけで、技術畑しか知らない人が独立するのは非常にハードルが高いが、技術を知っているし営業もできる人は無敵です。私もそうなりたい。

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社長の役目、社員の役目

長谷川和広というコンサルタントの書いた本が好きでよく読み返します。

その中の名言に「社長の仕事は売れる商品を作ること。社員の仕事は売れない商品を売ること」というのがあります。もうひとつ「商品を作れないリーダーはただの事務員」という言葉もあります。

会社が大きくなると社長が全ての商品に関わっていられなくなるでしょうし、上場でもしようものならそれこそ会社の株が商品になってしまいます。

私はトップが絞り込んだ商品に全力で取り組む、スティーブジョブズのスタイルが好きです。私はアップルのように会社を大きくする時間がないので、まずは一個でいいから全力でヒット商品を作りたいと思っています。

仕事の意味

2年前のブログより。

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社員向けにこんなエッセイをメールで流した。

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スティーブ・ジョブズの伝記の中に、設置したら誰も見ない裏側をきちんと作る家具職人がいい職人だ、という話が出てきます。

30年前にヒットしたAppleⅡでジョブズがこだわったのは、基板にICが整然と配置されて、配線パタンがまっすぐだった、ことも知られています。実際当時彼と会ったことのある私の元上司は、「機能の素晴らしさより基板の美しさばっかり強調していた」、と言う話を私と会うたびにします。

これをばかばかしいと思うか、素晴らしいことだと思うか、どうでもいいことだと思うか、でその人の価値観がわかります。

「評価されない、見えないところを一生懸命やってもしかたがない」と言う考え方は寂しい。「自分はいい仕事をした、と自分自身納得できるか」が大事ではないでしょうか。

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ここから2014年10月。上の考え方は今も変わらない。お金が儲かればいい、というだけの考え方は寂しい。お金が入った瞬間は満足かもしれないが、その製品やサービスの本当の価値は時間が経ってからお客様が評価する。また、仕事をやり遂げたという自分自身の満足感を得るには得られた金額より仕事の質の方が大事ではないか?

アップル製品は好きな人も嫌いな人もいると思うが、熱狂的なファンがいる、という事実を真剣に考えたほうがいい、と思う。

ビジネスマナー

2012年5月のブログにこんなことを書いていた。

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本日、み○ほ銀行の若いお兄ちゃんが、事前アポより15分遅れてきた。

名刺交換だけでも、と思ったら、名刺忘れた、とか。

「帰れ」

そのまま固まって動かなくなってしまった。しばらく玄関でたたずんでいたのでもう一度「帰れ」と言ってやった。何しに来たんだ。

だいぶ前だが、長期借り入れを他行にお願いしようとしていたら、おなじみ〇ほ銀行 松○支店が嗅ぎ付けて、支店長が黒塗りの高級車で乗り付けて、半分よこせ、と大声をはりあげていた。

そのときは「帰れ」とは言わなかったが、その後来たアンケート用紙に思いっきり書いてやった。

「松○支店長は黒塗りの高級車で来社して中小企業を恫喝していった」

その後、子分たちが軽自動車で来るようになった。

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インターネットのおかげで役人の態度はよくなったし、銀行もだいぶよくなった。でもまだ取引先に変な人いるんだよね。うちの製品を売るとも決めてないのに値切ってくるとか、展示会に置いてやるから貸せとか、タダで寄こせとか。まだあんたに売るかどうか決めてないんだけど。

「私に売ってもらえますか?」とまず聞くのが筋だと思うが。

商売というのは製品やサービスとその対価の交換なわけで、どっちが上でも下でもないです。

 

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み〇ほ銀行の件には後日談がある。上に書いた件の前、別の日に、一度訪問の連絡があって、5分前にドタキャンしているのだ。社員数名にお願いして製品デモの準備をしていたにも関わらず、である。

皆さんこんな銀行とつきあいたいですかね?

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未来を予測する

技術の進歩を読めないと世の流れに取り残される。技術者は自分の仕事・人生が直接影響を受けるので技術の流れには敏感にならざるを得ない。炭鉱や造船業界にエリートが就職していったその末路を見るに、電気電子業界が花形だった時代の終わりは近いのかもしれません。

1)CPUは半導体の上に乗るようになりました。以前メインフレームを設計していたのですが、インテルの1チップCPUが出てきて、大型計算機の時代の終わりを確信しました。なんたって半導体1個で情報処理が何でもできるようになったらあとは印刷技術、つまり繰り返しが利きますから。大量に作って安くなって、のサイクルが動き始めたらメインフレームの設計・製造を知っている人は太刀打ちできないことはすぐわかる。

2)プリンタはあっと言う間にモノクロからカラーになりました。モノクロのディスプレイがカラーに置き換わったのと同じ。大は小を兼ねますから。

3)パソコン通信はインターネットに置き換わりました。アナログ電話もディジタルに、携帯電話はスマホに、PCはタブレットに置き換わろうとしています。それ以上詳しくは言うまい。

人の欲望は限りないこと、技術は後退しないこと、技術の積み重ねが更に別の技術や投資を生み出すこと、等々が理解できていればある程度の未来予測はできます。

そのことがわからない人は経営者に相応しくないと思うし投資も成功しないと思っている。そんな光景を何度、何年見てきたことか。

というわけで、今取り組んでいるのは超低消費電力・エナジーハーベストによる無線、そしてエナジーハーベストの無線以外の電子機器への応用展開。

この流れは止まらない。そういう自分が成功しないと説得力ないでしょうけどね。

 

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事業を続けるということ

会社を設立したときは勢いだった。

少し時間を置くと「会社って何?」「事業って何?」「自分は何がしたいんだ?」という疑問が少しずつ湧いてくる。ずっとひとりでやるつもりなら個人事業主だっていいわけで。

今朝、布団の中でネット新聞を斜め読みしていたら、中小零細企業の事業承継が深刻になっているという記事を発見。前の会社で同族会社の雇われ経営者を経験済みだったが、今度は自分のことを考えてしまう。

経営者は生身の人間だからいつか終わりが来る。そのとき事業を畳むか、続けるなら後継者を見つけるか、誰かに売るか。ここが経営者の最大の、最後の判断になる。

自分がいなくなっても事業を継続させていく、というヴィジョンがあるなら、後継者を見つけて育てるか、売却を念頭に置いて仕事をしないといけない。というか、会社を設立した、というのは次世代に引き継がせるつもりがある、ということを公に宣言したも同然、と思うのだが。

次世代を惹きつけるヴィジョンを出さないといけない。

 

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