EnOceanの分析(1)

前回まで、EnOceanとの出会い前夜から遭遇までうんっと端折って書きました。

これからはEnOcean関連機器開発の取り組みのすったもんだを書いてみようと思います。これも現役で活躍しておられる方々が多いのであまり深い話はできませんがあしからず。

まず、欧米で既に実用化、普及しているEnOcean機器がなぜ日本で普及していないのか?しないのか?理由を探るところから始めました。何か根本的な理由があるなら一中小零細企業が竹槍でつついても成功しないですから。社運を賭けるような大きな判断を迫られてましたんでね。

一つめは日本に持ち込んだ商社さんがあまり熱心に普及活動をされてこなかったこと。後で述べる技術的、社会的?問題があるのを自ら解決しようとは動かなかったわけです。

二つめは技術的な問題。EnOceanはサブギガ帯と呼ばれる、1GHz未満の周波数を好んで使います。世に言うプラチナバンドという奴ですね。沢山の情報量を高速に送るには周波数は高い方がいいのですが、周波数が高くなると直進性が高くなって障害物の回り込みをしないので使いづらい。超低消費電力なのでそれほど多くの情報量を送ることを期待してなかったという面もあります。

一つの周波数で全世界をカバーできるのがモノづくりの観点からは一番いいのですが、全世界を横断できる周波数がなかった。そこで当初は、868MHzと315MHzの2つの周波数帯で全世界をカバーしようと目論んだようです。ところがこの315MHzが曲者で、米中ではよく飛ぶのに日本では周波数が若干ずれててあまり飛ばすことができない。これが普及しなかった理由の二つ目。

三つ目は…長くなったので今日はここまで。

 

 

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EnOceanとの出会い(4)

先日書いたように、2011年の夏”EnOcean”というキーワードを知ったので、検索で日本の代理店を調べて、アポを取って会いに行きました。

そこでいろいろ話を聞くに、EnOcean Allianceの日本支部長に会ったほうがいいとのアドバイスがあり、紹介を受けて、会いに行きました。

そこでまたいろいろ話を聞いてから、これは行ける、という技術者人生30年来の直感が働きました。

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直感を後付で説明するとこんな感じです。

インテルの1チップCPU4004を知ったのが中学生のときですが(確かポラロイドカメラに内蔵されたと思う)、スティーブジョブズやビルゲイツにはなれず、パソコン通信やインターネットを使い始めたのが社会人になってすぐなのに、ジェリーヤンやラリーペイジ、セルゲイブリンにもなれず(ヤフーやグーグルを創業できず)、カラープリンタを開発する機会には恵まれたものの業界トップにはなれず、、、、、というわけで何か世界を変えるテクノロジーの種を見つけて会社を興したい、という気持ちを30年来温めていたんですね。

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さて、そこから開発キットを買って、サンプルを入手して、私なりの試作を始めて、、という苦難の道が始まります。

今日はここまで。

 

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EnOceanとの出会い(3)

EnOceanとの出会い前夜の3回目。

「電池レス無線」を実現するのは現実的か?を探ろうとしているときに、ミ〇ミ電機が「電池レス無線スイッチ」を展示会に出展した、という情報を得ました。そこで次の展示会に出向いて名刺交換をし、ミ〇ミ電機本社を訪問しました。これが2011年の夏です。

ここでその後関わりを持つ人々との出会いがいろいろありました。

そしてそこでのディスカッションで入手したのが、「既に独EnOceanが欧米で実用化している」という話。そこからまた紆余曲折して…

では次回。

 

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EnOceanとの出会い(2)

昨日の続き。

また別の某中小メーカの社長さんとの会話の中で大きなヒントをもらいました。

・現状は赤外線リモコンを使っているが、日光の強いところで使えない。隣の部屋とか遮蔽物が邪魔しても使えない。指向性が強くて受信機に正確に向けないといけない。ここを何とかしたい。

・有線は配線が面倒で、建物ができてからつけるもの(ブラインドやロールスクリーン等)は工事が高くつく。ビルのテナントの都合で入居の度に工事になる。無線リモコンは便利なのはわかっているが、充電が必要ならクレードルまでの電源工事がいる。電池はリモコンの数が多くなると交換が手間。電池を在庫するのも手間だしもったいない。

こんな会話から、無線を電池レスにしたい強い欲求が湧いてきました。

電池レス無線に関してのディスカッションはかつての取引先ともしました。そこは「電波を電力に変える装置」をやっていました。はっきり言って実用にはならないでしょう。悪いけど。

 

 

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EnOceanとの出会い(1)

これからしばらくEnOceanとの出会いについて書いていこうと思います。今思えばこの出会いは必然のようで、スティーブ・ジョブズの言う、正に”connecting the dots”があったように思います。

私は前の会社で、ファミレスとかでよく見かける、「ワイヤレス・チャイム」の設計・製造を手がけておりました。

この機種は単4電池2本使っているのですが、故障や不具合で戻入されてくるものって、電池回りのトラブルが多いんですよね。電池交換が必要なのは当然ですがそれ以外に


機械的な接触不良
化学的な接触不良(腐食、液漏れ)…飲食店は液体がいたるところにあるのでこれが多い

飲食店のテーブルには電源コンセントがないのが普通で、配線も嫌われます。従ってこういう電子機器を置こうとすると必然的に「電池」になるのですが、これがやっかい、ということ。

「電池レス」にしたいな~と思った理由の一つがこれでした。

 

さて続きは次回に。

 

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何を創るべきなのか

先日、テレビ東京の「カンブリア宮殿」という番組に、サイクロン掃除機で有名になったダイソンの創業者、ダイソン氏が出ていました。

世界で初めてサイクロン掃除機が世に出るまで5千回も試作を繰り返したそうですが、彼をそこまで駆り立てたのは、「紙パック掃除機が目詰まりして吸引力が落ちていく、掃除機として構造的に問題があるものを堂々と売っていることに対する怒り」、なのだそう。

それで思い出すのが、今は亡き旧友が「自分の欲しいもの、欲しくなるもの、を作るのだ」と常日頃言っていたこと。

会社から、上司から、作れと言われたから作る、お客が欲しいと言うから作る、ではなくて、自分の欲しいもの、自分が買う立場だったら欲しくなると信じられるもの、を私は作りたい。

 

 

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徳川家康人生訓

人の一生は

重荷を負うて、遠き道を行くがごとし

急ぐべからず

不自由を、常と思えば不足なし

心に望みおこらば、困窮したる時を思い出すべし

堪忍は、無事のいしずえ

怒りは、敵と思え

勝つことばかりを知って、負くることを知らざれば、

害、其の身に到る

己を責めて、人を責めるな

及ばざるは、過ぎたるに優れり

 

慶長八年正月十五日

 

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過去の偉人の文書を読み返して見ると、自分の苦労など取るに足りないと思えてくる。

 

 

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賽は投げられた

by カエサル(シーザー、ローマ皇帝)

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注:以下の文章は、2011年11月、電池レス無線に注力するぞ、と社内に誓った時のものです。この後、もう一度、賽は投げられた、と感じた瞬間が訪れます。

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昨今ニュースで、ギリシャの債務問題に端を発するユーロ危機、円高、TPP、タイの洪水による製造業の減産、などを耳にすると思います。 世界中が経済でつながっており、日本の地方だからと言って無関係ではいられない時代になりました。

国の各種規制に長らく守られてきたため世界的な競争についていけなくなってしまった業界がいくつかあります。農林水産業、医療(製薬・機器含む)、教育、等々。無線もそのうちのひとつでしょう。

中途半端な努力では中途半端な成果しか得られない世の中になりました。死に物狂いで競争に勝とうとしている人たちに勝とうと思えば、それ以上に死ぬ気でやらなければなりません。我々が生き残ろう、勝ち抜こうとすれば、国内にとどまらず新興国を含めて全世界の誰よりも優れているものを持たなければならないということです。

我々には新しいことをこなして行けるだけの能力はあると信じています。新しいことに常にチャレンジして行きたいという意思もあります。そしていずれは何かひとつでも、全世界の誰よりも優れたことができるようになる日が来ます。

根拠の薄い期待は断ち切って、前向きに気持ちを切り替え、自らの能力で積極的に社会に貢献していく会社にしていきましょう。

 

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