技術のトレンド、技術者の居場所

今年の2月にこんなことを書いていました。

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技術者を30年以上やっていると技術の流行り廃りとそこで消えていった技術や技術者の行く末に思いを致したりします。

ソフトウェア言語にはこんなのがありました。COBOL,FORTRAN,BASIC。BASICは名前をVisual Basicと変えて生き延びていますが、言語仕様に面影は残っているんでしょうか?

また15年ほど前にJavaが登場して、これからはマシンに依存しないで一度ソース書いたら世界中のコンピュータで動くんだ!とソフト技術者は狂喜乱舞した(?)思い出があります。

でもそうはならなかった。いやその時以上にいろんな言語が出てきて混乱の極みを見せている気がする。C, C++, C#, Objective-C, Perl, PHP, HTML5, Python, Ruby,,, これじゃどれから勉強したらいいんだか。

私の関与している無線業界はまた別の話があります。モジュールで認証が取れたものが出回ってきたので、セットメーカに無線技術者の居場所が少なくなってきているのです。

アナログ、高周波関連の技術者はモジュールを作るのに専念し、セットメーカは無線を知らなくても完成品を組める。経済原理が働いた結果ではありますが、無線で食ってきた、無線で差別化してきたセットメーカは大変です。

会社経営者は技術の行く末を見極めて計画的に技術者を育てる、という視点が必要です。

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ここから11月。

上に書いた他に、オープンソース、メイカーズ、というトレンドがあります(IoT/M2Mは主にマーケティングをやっている人向けの言葉だと思うので今日は横に置いておく)。

特にオープンソース(ソフト)で成功して有名なのはLinuxですが、近頃はオープンソースハードというのもあり。回路図などを公開して誰でも使えるようにすることを指しているようです。過去にはIBM-PCが成功しましたが、最近有名なのはArduino, Raspberry Piでしょう。ArduinoならCPUも簡単に手に入るがRaspberryの場合ARMが個人では手に入りにくいので、回路図があったからと言って個人が簡単に同じものが作れるわけではないですが。

人と同じ土俵でやれば、土俵は大きいしチャンスはあるが、反面得られる利益は知れている。逆に自分が土俵を作れば最初は大変だが土俵が大きくなったとき得られる利益が大きくなることが期待できる。

どっちのやり方を選ぶかはその人の考え方、バックグラウンドによるし、どちらが正しいとも言えないが、私としては今まで自分の居場所が小さくなるところばっかりにいたので、今度こそ土俵を作る側になれるかもしれない最後のチャンスに賭けたいなーと思っている。

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